R-CPDの検査の一つ、高解像度インピーダンスマノメトリー（HRIM）とは？

みなさん、こんにちは！

「お腹が張るのにゲップが出ない…」「炭酸を飲んでも喉の奥でゴロゴロ音がするだけ…」 こんな症状に悩んでいる方はいませんか？

もしかしたら、それは R-CPD（逆行性輪状咽頭筋機能不全） という状態かもしれません。

R-CPDは比較的新しく認識された症状で、特に「ゲップが出せない」ことが最大の特徴です。しかし、この症状はまだ広く知られていないため、病院で診てもらっても「ストレスですね」「胃腸の調子が悪いのかも？」といった曖昧な診断をされることが多いのです。

では、このR-CPDをどのように診断すればいいのでしょうか？ そこで登場するのが 高解像度インピーダンスマノメトリー（HRIM） という検査です。

高解像度インピーダンスマノメトリー（HRIM）とは？

HRIM（High-Resolution Impedance Manometry）は、食道の圧力と、液体やガスの流れを同時に測定できる検査 です。

通常のマノメトリー（食道内圧検査）と違い、HRIMはより詳細なデータを提供できるのが特徴です。

例えば、R-CPDの患者さんの場合、食道の上部（輪状咽頭筋）の圧力が高すぎることが多いことがわかっています。この過剰な圧力が原因で、ゲップをするためのガスが上に戻れず、喉の奥で詰まったような感覚や、お腹の膨満感を引き起こすのです。

HRIMでは、 ✅ 食道の圧力の変化 をリアルタイムで測定する ✅ ガスや液体の流れが正常かどうか を評価する ✅ 輪状咽頭筋の働きに異常がないか を詳しく調べる

といったことが可能になります。

HRIMの検査方法

「食道の圧力を測るって、どうやるの？」と思う方も多いでしょう。

HRIMは、細いカテーテル（管）を鼻から食道に挿入して行う検査 です。

検査の流れ

1. 鼻に麻酔をする → 局所麻酔をスプレーなどで行い、検査中の不快感を軽減します。
2. カテーテルを鼻から挿入 → 細い管をゆっくりと食道の奥まで入れます。
3. 嚥下（飲み込み）テストを行う → 水やゼリーを飲んで、食道の動きを確認します。
4. 圧力と流れを測定 → 食道内の圧力とガス・液体の流れをリアルタイムで記録。
5. カテーテルを抜いて終了 → 検査時間は約10〜30分ほどです。

HRIMを受けられる病院

「どこでHRIM検査ができるの？」と思っている方へ。

現在、日本でHRIMを受けられる病院の一つが 日本医科大学付属病院 です。

ここでは、専門の医師（青柳陽一郎先生）がR-CPDの診断と治療に対応しており、HRIMを用いた精密な検査を受けることができます。検査を希望する方は、事前に病院へ問い合わせをして予約を取ることをおすすめします。

HRIMのメリットと注意点

✅ メリット

• 高精度なデータを得られるので、R-CPDの診断に役立つ。
• 「食道のどの部分に異常があるのか？」を正確に特定できる。
• 逆流性食道炎や食道運動障害の診断にも使える。

⚠️ 注意点

• 鼻から管を入れるため、違和感を感じることがある（でも麻酔をするので痛みは少ない）。
• 検査後に軽い喉の違和感が残る場合がある（通常は数時間で治る）。
• 保険適用かどうかは医療機関によるため、事前に確認が必要。

まとめ：ゲップが出せないならHRIMを検討してみよう！

「ゲップが出せないのは性格や体質のせい」と思っている方も多いですが、実は医学的に説明できる症状 であり、治療の選択肢もある ということが分かってきました。

もし、 ✅ ゲップが全く出せない ✅ お腹がいつも張っている ✅ 喉の奥でゴロゴロ音がする ✅ 炭酸を飲んでもスッキリしない

といった症状があるなら、一度「HRIMを受けられる病院」を探してみるのもよいかもしれません。

これまで悩んできた症状が、きちんとした診断と治療で改善する可能性があります！

自分の体のこと、ちゃんと知って、ちゃんと向き合っていきましょう！